金融ライターとは、金融ジャンルを中心に執筆するWebライターのことです。金融ジャンルは他のジャンルと比較して文字単価が高い傾向にあり、実績を積めば月収50万円以上も目指せます。
また、金融ジャンルは投資信託やクレジットカードなどで気軽に経験を積むことができ、一次情報の入った高品質な記事を執筆するハードルは高くないです。そのため、未経験からでも金融ライターとして活躍するのは可能です。
本記事では、金融ライターのメリットやデメリット、金融ジャンルの案件獲得方法など、金融ライターとしての活動を始めるために必要な情報を網羅的に解説しています。金融ライターとしての第一歩を踏み出したい方は、参考にしてください。
金融ライターとは
金融ライターとは、お金に関する情報をわかりやすく伝える専門のライターのことです。投資や保険、年金問題などの私たちの生活に密接に関わるテーマを扱うため、非常に重要な役割を担っています。
この章では、金融ライターの以下のトピックについて解説します。
- 仕事内容
- 収入の相場
- 執筆ジャンル
金融ライターの仕事内容
金融ライターの主な仕事は、金融分野に関する記事の執筆です。
記事を執筆する際は、専門用語や複雑な概念をわかりやすく解説し、読者が日常生活で役立つ情報を得られるように工夫することが大切です。
金融ライターとして順調にキャリアを積むと、ライターが執筆した記事が適切に書かれているかを編集したり、専門家として記事の監修をしたりする場合もあります。
ただし、金融系の記事は、間違った情報を発信すると読者に大きな悪影響を与えるリスクがあります。事実確認を慎重にしながら仕事をしましょう。
金融ライターの収入の相場
金融ライターの収入は他のジャンルと比べて高めで、レベル別の文字単価の目安は以下のとおりです。
- 初心者：0.5円〜1円
- 中級者：1円〜3円
- 上級者：3円以上
金融ライターとして高い専門性をもつと、文字単価が5円以上になるのも珍しくありません。実際に「ドルの助さん」という金融Webメディア編集長を務めた経験のある方は、文字単価10円前後で活動していたそうです。
金融ライターは努力次第で安定した収入を目指せる魅力的な職業と言えるでしょう。
ちなみに、金融分野の知識や経験が豊富なドルの助さんは「金融特化ライターマスター講座」という、金融ライターを目指す人向けの講座を運営しています。
本記事の最後で「金融特化ライターマスター講座」を紹介しているので、興味のある人は参考にしてください。
金融ライターが扱う主な執筆ジャンル
一言で金融と言っても、以下のように幅広いジャンルがあります。
| ジャンル | 具体的なテーマ |
|---|---|
| 投資や資産運用 | ・投資信託 ・株式投資 ・FX ・金 ・暗号資産 ・新NISA |
| 税金関連 | ・節税対策 ・遺産相続 ・確定申告 ・年金制度 |
| 借入、融資 | ・カードローン ・住宅ローン ・事業資金調達 ・金利比較 ・審査対策 |
| 保険、リスク管理 | ・生命保険 ・医療保険 ・自動車保険 ・保険選び ・保障内容 ・保険料比較 |
| 決済、金融サービス | ・クレジットカード ・キャッシュレス決済 ・クレジットカード比較 ・ポイント還元 ・審査基準 |
| 不動産 | ・不動産投資 ・REIT ・物件選び ・収益計算 ・リスク管理 |
金融ライターとして活動をスタートする際は、自分が得意だったり、興味があったりするジャンルからチャレンジするのがおすすめです。
知識や経験が豊富なジャンルであれば執筆するのが苦にならないですし、興味があるジャンルであれば勉強が苦にならずに自然と詳しくなるからです。
金融ライターになるメリット5つ
金融ライターになる5つのメリットを解説します。
- 高収入を目指しやすい
- 継続的な需要が見込める
- スキルアップしやすい
- 専門家としてのブランディングがしやすい
- 学んだ知識を実生活に生かせる
1. 高収入を目指しやすい
金融ライターが高収入を目指しやすい要因として以下の理由が挙げられます。
- 高度な専門知識が求められるため、執筆できる人が限られている
- 金融関連ビジネスは利益率が高く、クライアントに予算の余裕がある
- お金に関する記事では、読者が敏感になるため実体験の重要性が高くなる
金融ジャンルの案件といえどもピンキリで、一般的なWebライターと同様に文字単価2〜3円程度の案件も多いです。
しかし、高度な専門知識や実体験が豊富なテーマで執筆できれば、文字単価5円以上の案件を受注することも十分可能です。
金融ジャンルの報酬は、Webライター業界でトップクラスなので、高収入を目指したい人には相性がいいでしょう。
2. 継続的な需要が見込める
人間のお金に関する悩みは時代の流れに左右されません。そのため、金融ライターの仕事は時代に左右されず安定した需要が見込めます。
また、最近はSEO記事だけでなく以下のように多様な形式の執筆依頼が増えているので、金融ライターは活躍の場を広げています。
- YouTube台本
- Instagram台本
- TikTok台本
- コラム記事
- 取材記事
金融ジャンルは継続的に需要が見込め、多様な形式の執筆依頼があることから、案件数が安定しています。高いライティングスキルと金融知識が身についていれば、今後も大いに活躍が見込めるでしょう。
3. スキルアップしやすい
金融ライターは、以下の理由から他のジャンルに比べてスキルアップしやすい環境が整っています。
- インターネット上など、学習コンテンツが豊富にある
- 投資信託やクレジットカードなど、実践のハードルが低い
- FPなど権威性を高めるための資格が取得しやすい
たとえば、金融ライターと比較されやすい医療ライターの場合は、医師や看護師などの資格を取得するために専門学校や大学に通う必要があります。
また、医療を独学で学んだとしても実際の医療職に就いていなければ、実践するのは容易ではないでしょう。
昨今のSEOは、生成AIの台頭もあって実体験に基づく一次情報の重要性があがっています。金融ジャンルであれば、資格の取得や実体験のしやすさから一次情報ベースの記事を作成しやすく、未経験からでも十分活躍できます。
4. 専門家としてのブランディングがしやすい
取得すれば金融ライターとしてある程度の権威性がもてるFP2級は、専門学校や大学に通わずに取得できるので、金融ジャンルは未経験からでも権威性を強化しやすいです。
また、金融ジャンルは専門用語が多くて概念が複雑なため、参入障壁が高いと感じる人が多いです。資産運用や不動産など、専門家としてブランディングできれば希少性の高い人材になれます。
たとえば、資産運用に関する記名記事や監修記事を有名なメディアで公開できれば、資産運用に関する高単価案件を獲得しやすくなるでしょう。
今後生成AIが進化するにつれて、高品質な記事が乱立するようになり、「誰が」発信している情報なのかが重要視される時代になることが予想されます。
特定分野の専門家としてブランディングができれば、今後のWebライター活動で有利になるでしょう。
5. 学んだ知識を実生活に生かせる
金融ライターは資産運用や節約、税金対策など、お金に関するテーマを扱うため、執筆のリサーチ過程でお金に関する多くの知識を得られます。
実生活に役立つお金の知識としては、具体的に以下のような情報が挙げられます。
- 新NISAやiDeCoを活用して効率的に資産運用をする方法
- クレジットカードやスマホ決済のお得な使い方
- 確定申告で経費や控除を効果的に使う方法
- 社会保障制度を理解して自分に必要な保険を見つける方法
金融ライターとして活動することで、お金に関する知識が自然と身につき、自分の生活を豊かにできるでしょう。
金融ライターになるデメリット4つ
「金融ライターって、一見すると稼げそうで魅力的だけど、何か落とし穴はないの？」と気になる人もいるでしょう。この章では、金融ライターになる前に知っておきたい4つのデメリットを解説します。
- 知識の習得に時間がかかる
- 案件によっては資格や経験が必要な場合がある
- 記事執筆時の責任が重い
- 副業解禁で金融業界の人が参入する可能性もある
「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないためにも、ぜひチェックしてください。
1. 知識の習得に時間がかかる
金融ライターとして活躍するためには、一定レベルの金融知識が不可欠です。たとえば、取得すると多くの金融ジャンルの案件に応募しやすくなるFP2級を取得するためには、200時間前後の勉強が必要と言われています。
また、金融に関する知識は専門性が高く、実際の案件を通して経済ニュースや金融商品の仕組みなど、学ぶべきことがたくさんあります。
金融の知識がない状態からスタートすると、記事執筆時のリサーチに多くの時間を費やすことになり、すぐに稼ぎたい人にとっては、遠回りに感じるかもしれません。
焦らずにコツコツと金融ジャンルの知識を積み重ねていくことが、金融ライターとして高収入を上げるコツです。最初はリサーチに苦労して大きく稼ぐのは難しい場合もあるのを覚悟しましょう。
2. 案件によっては資格や経験が必要な場合がある
金融ライターの案件のなかには、FP2級などの資格や、金融業界での実務経験が必須となるものがあります。
とくに、高い専門性や信頼性が求められる案件では、応募時にライターの知識や経験を重視する傾向があります。
以下の画像は、クラウドワークスでの相続や終活関連の記事執筆の募集です。専門性の高い記事執筆を依頼していることから、士業の資格を保有することが条件となっていました。
引用元：クラウドワークス
資格や経験がない場合でも、金融ライターとして活動することは可能ですが、応募できる案件が限られてしまうかもしれません。
未経験から金融ライターとして活躍したい人は、資格や経験が不問の案件からスタートして、実績を積みながらFP2級の取得を目指すのがおすすめです。FP2級を保有していることを、応募する際の条件としている案件が多いからです。
具体的な金融ライターを始めるステップについては、「初心者が金融ライターとして独立するまでの流れ」の箇所で解説しています。金融ライターを目指す際には参考にしてください。
3. 記事執筆時の責任が重い
金融ジャンルで誤った情報を発信すると、信じて行動した読者の資産運用や生活設計に大きな悪影響を与える懸念があります。
そのため、特に金融ライターは公式サイトなどの信頼できる情報源を参照して、誤った情報や古い情報を広めないように注意しなければなりません。
私は某証券会社のFXのYouTube台本作成時に、事実誤認のある内容や視聴者に伝わりにくい文章などを厳しく指摘され、金融ジャンルで執筆する責任の重さを痛感しました。
また、金融ライターには、難しい言葉やわかりづらいことをわかりやすく読者に説明できる能力が求められ、読者の金融リテラシー向上に対する責任も負っています。
このように、金融ライターは、法的責任や情報の正確性、読者への影響など、多方面にわたって重い責任を負うことになるので大変な一面もあります。
4. 副業解禁で金融業界の人が参入する可能性もある
2019年にみずほフィナンシャルグループが副業を解禁するなど、堅いイメージのある金融業界でも副業解禁の流れが起きています。
ただし、パーソルホールディングスが実施した約10万人のアンケート調査によると、金融業界全体の副業率は8.9%と、他の業種よりも低い結果となりました。
引用元：indeed
金融業界の人が本格的に副業に参入している様子はないものの、本業の金融知識を活かして空いた時間に取り組みやすいWebライターとして働くことは十分考えられます。
金融業界の人は、すでに専門知識や実務経験を持っているため、未経験のライターよりも高単価な案件を受注しやすいでしょう。
今後は金融業界の副業解禁の流れが加速して、金融ライターとして参入する人が増えるリスクもあります。そのため、金融ライターを目指すなら、早めにスタートしたほうがいいかもしれません。
ここまで金融ライターのデメリットを解説しましたが、本記事で解説したように、金融ライターは高収入を目指しやすいなど多くのメリットもあります。
金融ライターに挑戦したい人は、次の「初心者が金融ライターとして独立するまでの流れ」を参考にしていただけたら幸いです。
初心者が金融ライターとして独立するまでの流れ
初心者が金融ライターとして独立するまでのステップは以下のとおりです。
- Webライティングスキルや金融ジャンルの知識を身につける
- 金融分野の記事のポートフォリオを作成する
- 案件に応募する
- 実績を積んで単価アップを目指す
1. Webライティングスキルや金融ジャンルの知識を身につける
金融ライターとして成功するには、「基礎的なWebライティングスキル」と「金融ジャンルの知識」が不可欠です。
金融ライターに求められる能力は、難しい専門用語や難しい概念をわかりやすく読者に説明できる能力だからです。
金融ジャンルのなかで特化したいテーマがある場合は、そのテーマに絞って勉強するのもいいですが、特にない場合は、FP2級の取得をするのをおすすめします。
FP2級を保有していることが応募条件となっている案件が多く、金融業界で認知度が高くて、ある程度の権威性のある資格だからです。
ただし、FP2級の受験資格を得るには、以下の内どれかの条件を満たす必要があり、時間がかかります。
- FP3級への合格
- FP業務の2年以上の経験
- 日本FP協会が認定する「AFP認定研修」の修了
そのため、以降のステップの「ポートフォリオの作成」や「案件への応募」をこなしながら、同時並行で資格の勉強を進めるのがおすすめです。
また、基礎的なWebライティングスキルを身につけたい方は「新しい文章力の教室」という本を、SEOの基礎知識を身につけたい方は、「沈黙のWebライティング」という本を読むのがおすすめです。
2. 金融分野の記事のポートフォリオを作成する
金融知識を身につけたら、次は自分の実力を証明するためのポートフォリオを作成しましょう。Webライターにおけるポートフォリオとは、自分のスキルや実績をまとめたもので、クライアントにアピールするためのものです。
ポートフォリオには、過去に自分で執筆した記事や、クライアントワークで納品した記事などを掲載するのが一般的です。
ただし、クライアントに納品した記事は、クライアントに許可されている範囲で公開するようにしましょう。
記事執筆の契約時に秘密保持契約を結んでいることが多く、公開したことがバレるとトラブルになるかもしれないからです。
クライアントがWebライターを採用するか判断する際には、実績となるポートフォリオの質が重視されやすいです。高品質な金融系の記事を公開して、クライアントへ効果的にアピールしましょう。
3. 案件に応募する
ポートフォリオが完成したら、いよいよ案件に応募してみましょう。
初心者が金融ジャンルの案件を探す場合は、初心者向けの案件も豊富にある「クラウドワークス」や「ランサーズ」などのクラウドソーシングサイトから探すのをおすすめします。
案件に応募する際は、以下の点に注意しましょう。
- 自分のスキルや経験に合った案件を選ぶ
- 応募要項をよく読み、必要な情報を全て記載する
- ポートフォリオを必ず添付する
最初から高単価の案件を獲得するのは難しいです。経験や知識が豊富な分野以外は、文字単価0.5円〜1円位の案件からスタートして、実績を積んでいきましょう。
4. 実績を積んで単価アップを目指す
金融ライターとして文字単価1円前後の案件をこなせるようになったら、文字単価1.5円〜3円位の中級者向けの案件獲得を目指しましょう。
単価をアップする方法としては、既存の案件での単価交渉と、高単価な案件への営業の2つがあります。
単価アップ交渉を行う際は、以下の点を意識しましょう。
- 自分の実績を具体的に示す（検索上位の獲得など）
- クライアントに貢献できることをアピールする
- 現在行っている作業以外の仕事を巻き取る（構成の作成やWordPressなど）
単価アップに成功すれば収入アップにつながるだけでなく、自分のモチベーションも高まりますが、クライアントとの関係が悪化するリスクもあるので、伝え方には気をつけてください。
高単価案件を獲得するには、クラウドソーシングサイトを使い続ける方法もありますが、Googleで検索して気になったメディアへ直接応募するのがおすすめです。
たとえば、Googleで「クレジットカード おすすめ」と検索すると、上位記事のなかに、比較サイトとして有名な「マイベスト」や、「虎の巻（TORANOMAKI）」というメディアがありました。
多くのメディアには問い合わせフォームが常設されていることが多いので、執筆したいメディアの問い合わせフォームから、ライターとして応募したい旨を伝えましょう。
返信率は高くないですし、営業したメディアがWebライターを応募していない可能性もあるので、直営業の成功率は低いですが、成功すると文字単価3円以上の案件を獲得しやすくなります。
直営業するときの営業文をどのように書けばいいのかわからない方は、以下の動画を参考にするとヒントが掴めるかもしれません。
【未経験から金融ライターを目指す人へ】金融特化ライターマスター講座の紹介
「金融ライターに興味はあるけど、何から学べばいいかわからない…」と悩んでいる方に向けて、「金融特化ライターマスター講座」紹介します。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 講座名 | 金融特化ライターマスター講座 |
| 講師 | ドルの助さん |
| 監修 | 沖ケイタさん （株式会社Webライタープロ取締役） |
| 料金（税込） | 76,780円 |
| 受講形式 | オンライン動画 |
| 受講期間 | 無期限 |
| 学習内容 | ・【第1章】金融特化ライターマスター講座について ・【第2章】月収100万円金融特化ライターを目指すロードマップ ・【第3章】金融系案件の主な種類 ・【第4章】金融系案件を発注してくれる主なプレイヤー ・【第5章】「金融領域の専門性」の高め方 ・【第6章】高単価案件を獲得する営業術 ・【第7章】特化型ライターを進化させて月収200万円を目指そう ・記事や営業文の添削動画のアーカイブ |
| サポート内容 | ・金融ライターとして年収1,300万円以上を稼いだ講師「ドルの助」さんにDiscordで質問できる ・受講者限定の不定期のオフ会 |
| 対象者 | 金融ライターを目指したいけど、最低限のWebライティングやSEOの知識がある方 |
金融特化ライターマスター講座は、金融分野に特化したWebライターになるための知識や考え方を身につけて、最速で文字単価5円以上を目指すためのオンライン講座です。
金融ライターとして年収1300万円を稼いだ経験があるドルの助さんが教材を作成し、人気Webライター講座「WritingHacks」の講師である沖ケイタ氏が監修しています。
講師のドルの助さんは、野村證券で営業職を経験後に金融メディア編集長になり、その後に金融ライターとしてのキャリアを積みました。そのため、金融機関やWebメディアに関する知見が豊富な方です。
私は金融特化ライターマスター講座を購入しましたが、金融メディアのクライアントの種類や金融領域での営業の仕方など、実践的な内容が豊富で非常に勉強になりました。
ただし、金融特化ライターマスター講座は、最低限のWebライティング力やSEOの知識を身につけた人向けの教材なので、基礎的なWebライティングやSEOに関する情報は扱っていません。
そのため、Webライティング力やSEOの知識が身についていない方は、Webライティングは「新しい文章力の教室」で、SEOの知識は「沈黙のWebライティング」で学ぶのをおすすめします。
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